top of page
執筆者の写真Seitaikai

オタクの夢を実現させる!オタクラウド

生態会では今年、「関西スタートアップレポート」を発刊するための取材を進めています。今回は、関西で成長する注目のスタートアップとして、株式会社オタクラウドをご紹介します。


オタク文化を愛し、ビジネスにまで昇華させた企業で、コスプレ製作のマッチングサービス「narikiri」などを運営するオタクラウド。取材にご協力いただいたのは、同社の代表取締役社長、茶木盛暢さんです。カルチャーに対する想いがとても強く、取材中もその熱意がひしひしと伝わってきました!


取材・レポート:近藤協汰(立命館大学経営学部2年・学生ボランティア)

 
オタクラウドが拠点とする、GVH大阪でインタビュー

近藤:オタクラウドでは、どういう事業をされているんですか?


茶木盛暢代表(以下、茶木):クリエイターさんたちが活躍できるような場の創造をしていきたい、というのがオタクラウドのコンセプトです。


そういったコンセプトから、事業を大きく分けて3つ行なっています。


まず1つ目が、イベントの企画・運営です。

ドレスコードをコスプレにして、漫画・アニメ・ゲームなどが好きな人たちがオフラインで交流できるような場の提供や、絵描きさんとか、ものづくりをしている人たちに向けた勉強会をやっています。同じ趣味の方が交流できる場と、クリエイターとして活動するための勉強会の機会となります! 

コスプレ交流イベント
勉強会











2番目が、コスプレの衣装を作れる人と作って欲しい人をマッチングさせるサービス「narikiri」です。僕もコスプレをしている身なんですが、こういうサービスは今までありませんでした。特殊な衣装や派手な衣装は、ネットで探しても売っていなかったんです。


このマッチングサービスは、僕自身が欲しかったので、始めました。また作り手と依頼者間でものづくりや価格に関する感覚差が大きいので、認識の相違を埋めていきたいとも思っています。


近藤:「narikiri」で製作された衣装ですか。まるでタイムスリップしたかのようですね!  


茶木:はい、そして絵描きさんやものづくり企業さんとコラボして、海外販路を開拓・ディレクションすることが3つ目の事業です。実は市場としてみると、僕は国内じゃなくて海外に魅力を感じています。


海外の方がオタク熱が強く、「日本は文化も独特である」とよく言われているんですね。日本のオリジナルなジャパニメーションであったり、ものづくりの価値は認められるんじゃないかと考えています。

これは、イラストレーターと大阪のスーツ会社とコラボして制作した裏地がイラストのジャケットです。おしゃれで、オタク心を楽しませるものとして好評です。 

オタクラウド全体の軸としては、僕らがものづくりをするのではなく、ものを作っている方が、能力を発揮できる場の提供を徹底的にすることです。場を創造する、つまりOTAKU Ecosystemです。


オタク市場は、5700億円の規模があると言われています。関連コンテンツもいっぱいあって、僕たちはコンテンツ産業として攻めていきたいと考えています。コスプレなどを通じてのコミュニケーションカルチャーを、発展させていきたいですね。


オタクラウドはIT企業なのでオンライン事業が軸ですが、オフラインの交流や、実際のコミュニティの場もしたいとイベントや実店舗の運営を通じて思っています。



最終的には、オンラインとオフラインを掛け合わせたコンテンツをいっぱい作っていきたいなと。例えばフリマであったり、イベントであったりですね。「narikiri」でものづくりをしているクリエイターさんと、依頼者さんがオフラインの場で交流するなど。


オタクのスポーツコンテンツみたいな形での昇華も、考えていますね。パルクール(器具は使わず人間の身体能力のみで、柵を越え壁を登り、より早く目標の地点まで辿り着くスポーツ)がワールドカップの種目になるんじゃないかということで、認知度向上にコスプレとかのコンテンツを使えないかという提案をしてたり。e-sportsでも、登場・開場するときのパフォーマンスとして、コスプレが注目されるのではないかなと。


海外だとよくやっているので、日本に逆輸入したり、こちらからクリエイターさんやコスプレさんを輩出して、ちゃんと商売にできるんだよという提案をやっていきたいですね。日本ではまだまだエンターテインメントの範疇に留まっていて、商業的に活動できているのは、企業さんが多いんです。


1コスプレイヤーさんや1ゲーマーさん、ものづくりをしている人は、現段階では趣味の領域でしか活躍できていない。販路もないので、そりゃそうなるよねって感じですね。


「自分たちのものづくりや、オタク趣味を仕事にできる」、その土壌さえ僕らがバチッと作ることができれば、オタクカルチャーはもっと発展すると思っています。そこを僕は人生をかけてやっていくつもりです!

 

取材を終えて。近藤より

茶木さんはオタク文化をとても愛していて、取材中もオタク文化の発展・クリエイターの創出について、熱く語ってくださいました!それだけでなく、例えば「雇われ思考の方は合わない」と言い切れるくらい、事業を素早いスピード感で拡大させる強い意識が印象に残りました。

これだけのオタク文化への愛やスタートアップ思考を持っている茶木さん、そして株式会社オタクラウドは成功するに違いない、と確信する取材でした!


 

取材日:2017年12月23日

イベントや製品の写真は、オタクラウド社よりご提供いただきました。

Comments


bottom of page