生態会では、シェアオフィスを訪問して、運営者にインタビューをし、それぞれの提供する起業支援、その強みや弱みについて迫っています。第3回目となるシェアオフィス訪問。今回は2019年5月18日10時、「billage OSAKA(ビレッジオオサカ)」にお邪魔してきました。本町駅より徒歩1分の、交通至便な場所に位置しています。
レポート:生態会社会人プロボノ 齋藤凉
インタビューにご協力頂いたのは、billage OSAKAを運営する株式会社MJEに勤める阪田大さん。新規事業担当として、2018年の立上げから担当されています。
生態会(齋藤):本日はお時間割いて頂き、ありがとうございます!ずっと気になっていたので、早速なのですが一つ質問させてください…!billage OSAKAのbillage、正しい英単語だとvillage(村)になると思うのですが、 なぜbillageなのですか?
billage OSAKA (阪田さん): この”b” に意味がありまして。実はbillageは、Businessとvillageを掛け合わせた言葉なのです。村を連想させるような“温かさのあるコミュニティ”、“皆で成長していけるコミュニティ”、そんな場所を目指していくという意味での”village(村)”。そこにbusiness(ビジネス)を掛け合わせた、造語になります。またbillageの"bi"には、Business Innovation, Business Intelligence, Business Incubationといった意味も含まれています。
生態会(齋藤):なるほど。たくさんの思いが詰まった名前になるのですね!どういった経緯で、シェアオフィスの事業が始まったのですか?
billage OSAKA (阪田さん): そもそもMJEの代表が、シェアオフィス推進派なんです。「“色んな人との出会いがあり、余計なコストを削減でき、なんといっても動きやすい”、シェアオフィスにはそんなメリットがある。事業立ち上げ時は特に、シェアオフィスに入るべきだろう」といったスタンスでして。
というのもMJE自体もシェアオフィスに入り、事業を成長させるところからスタートしたというようなところもありますから。またMJEは、事業を通して企業の成長のサポート、さらには社名(MJE=Makes Japan Energetic)にもあるように、世の中を元気にする会社なので、企業の成長を支援するシェアオフィス事業が始まったのは、ごく自然な流れでした。
生態会(齋藤):企業の成長をサポートしたい、世の中をより良い方向へ変えていきたい、そんな思いが形になったのがbillage OSAKAになるのですね。billage OSAKAは、どういったサービスを提供しているのですか?
billage OSAKA (阪田さん): billage OSAKAには、3種類のオフィスの利用方法があります。まずは、フリースペースのみの利用。月額1万円で、自由にフリースペースをご利用頂けます。次に、固定席の利用。月額2万円でご自身だけの固定席が使えるようになり、24時間利用可能です。最後に、個室利用。大体一室が席数×3~4万というのが相場になります。各サービスとも住所利用/登記も可能となっております。(フリースペース、固定席の場合、住所利用はオプション+5,000円)
生態会(齋藤):村のような温かいコミュニティを目指すのが、billage OSAKAとのことですが、その村コミュニティを作り上げる為にしていること、またそれを表すエピソードなどありますか?
billage OSAKA (阪田さん): 私自身が運営上気を付けているという点でいえば、「アナログを厭わない」というところです。やはりどんなビジネスも、最終的には“人 対 人”ですから。そういった理由で、時間や手間がかかってもアナログな人間関係は大切にしています。現在130名を超える会員さんが、billage OSAKAを利用してくださっていますが、どのような方々なのか、全員のことを把握しています。
また、billage OSAKAとしても、会員さん同士の関係を築く為に行っていることがあります。その代表的な活動の一つが、「ムラビトナイト」。私の好きなイベントでもあります。 billage OSAKA(村)に所属する会員さん(村人)が集まって、ざっくばらんに交流するイベントです。年齢・職種、多種多様なバックグラウンドを持つ方々が集まるので、とても楽しい会ですよ!ちなみにbillage OSAKAには本町という場所の特徴もあるのか、長年勤めた会社を辞め、その道のプロとしてコンサル業を自ら興したという方が多いです。比較的年齢層は高めですが、若者が少ないのかと言われるとそういうわけでもなく、学生/若手起業家の方もいらっしゃいます。
交流イベントやbillage OSAKA内での活動を通して、会員さん同士の仲が深まり、相乗効果が生まれる、ということもありますね。例えばワイン輸入事業を行う方とイベント会社を経営する方がタッグを組み、ワインの展示会を行ったり。企業の海外展開サポート業をする方と、国内向けweb化粧品販売の仕事をする方が協力して海外で化粧品を販売したり、様々です。
生態会(齋藤):billage OSAKAではシェアオフィスの醍醐味ともいえる、“人の繋がり”を何よりも大事にされているのですね。では、強み/弱みを教えて頂けますか?
billage OSAKA (阪田さん): 強みでいうとやはり、繋がりの強いコミュニティですね。そのつながりというのは、今までお話してきたような会員さん同士の内部の繋がりに限りません。billage OSAKAのもう一つの特徴は、外部に公開されるイベントが多数あることです。年間100以上、フリースペースを利用して開催されています。その内容は様々で、経営、労務/法務、ブロックチェーンなど幅広いトピックに及びます。全てのイベントに共通していることは、「誰でも参加出来ること」「参加が無料であること」です。最近はbillage OSAKAのスペースを使ってイベントをしたいという、外部からの持ち込み企画が多いんです。その為billage OSAKAにいると、イベントで登壇されるような専門家やその分野に興味を持つ方々と繋がる機会が出来、イベントを通して知識を深めることも可能です。
また資金調達に力を入れているという点も、強みです。VCや金融機関との繋がりがあり、投資や融資についてのサポートも行っています。投資、融資どちらについても資金調達に成功した実績があります。資金調達系のイベントでは、U-25という25歳以下の若手起業家を対象にしたピッチイベントがあり、起業家、VCが集まり非常に盛り上がります。
弱みに関していうと・・・先ほどアナログな関係を大事しているとお伝えしましたが、それが弱みになるとも言えます。billage OSAKAが設立して1年が経ちますが、まだまだ運営上確立していない面があり、図らずともアナログな対応になる場面があります。未熟な部分については、会員さんの意見も反映させながらより良い運営体系を築き上げていくといった過程です。
生態会(齋藤):今後、どのような面に力を入れていきたいですか?
billage OSAKA (阪田さん): やはり細かな運営面については、しっかり確立させていきたいです。加えて、もっと会員さんのビジネスの支援に力を入れたいですね。
「billage OSAKAに来れば、何とかなる。」そんなふうに思ってもらえる場所にしたいなと思っています。また起業に限らず、オープンイノベーションを実現させられるような環境作りにも、今後は着手していきたいです。
生態会(齋藤):さらにサービスの幅が広がっていきそうですね。今後のbillage OSAKAがすごく楽しみです。最後に、起業家の方々へ一言お願いします!
billage OSAKA (阪田さん): 一度、billage OSAKAへ遊びに来てください!無料のイベントが常に開催されていますので。来て頂いたら雰囲気が分かると思います。そして何より、僕自身が皆さんとお話したいのです!(笑)お待ちしております!
billage OSAKA 情報(一例)
フリースペース:月額10,000円(一日利用:2,000円)
固定席利用:月額20,000円
住所利用:それぞれ月+5,000円
個室利用:40,000円~(部屋のサイズによる)
*内容は変更の可能性があります。詳しくは、billage OSAKAにお問い合わせください。
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