2021年2月17日(水)に、生態会イベント「連続起業家の挑戦!文美月氏セミナー&メンタリング」が開催されました。(オンライン・オフライン両開催)
現在、第三次ベンチャーブームとも言われており、新たなスタートアップが次々に生まれ、資金調達の額も増えてきています。その中には、何度か起業をし、経験を活かして新たな挑戦をする、”シリアルアントレプレナー(連続起業家)”と呼ばれる人もいます。
今回は、ヘアアクセサリー品揃え日本最大級一万点、販売累計420万点のECサイト『リトルムーン』を育てられ、2018年には、二度目の事業である食品ロス削減事業『ロスゼロ』を立ち上げられた、株式会社ビューティフルスマイル代表取締役、文美月氏にご登壇いただきました。
文氏が連続して事業を行ってきた経験や、また近年注目が高まっているSDGsとビジネスの関わり等についてお話をいただくことで、現在事業されている方やこれから起業したいという方の指針になると考え、本イベントを企画しました。
また、イベント後半にはピッチイベントが開催され、応募のあった方によるビジネスプランのピッチプレゼンに対して、文氏によるフィードバックが行われました。
レポート : 田代 蒼馬(生態会 学生ボランティア)
第一部では、文氏によるセミナーが1時間ほど行われました。
ご自身のキャリアからEC事業において売り上げを伸ばす秘訣、社会貢献しながらビジネスをすることなど、盛りだくさんの内容でお話ししていただきました。
オリジナリティの高い、顧客目線の商品を
市場規模が20兆円と言われるEコマース業界。参入障壁が低い故に近年多くの事業者が乱立していますが、生き残れるのはわずかだと言います。
「あなたの店で買う動機は?」
「あなたの店にしかできないことは?」
そういった問いを常に続けてきたからこそ、リトルムーンは生き残ることができたのだそう。
オリジナル商品で粗利を確保し、メーカー化することが大事だということを学びました。
文氏の店でも、実際の売り上げの大半を占めているのがオリジナル商品だという話もあり、非常に興味深かったです。
食べることが、途上国の支援に繋がる
文氏は、カンボジアのトイレセットの設置や教材の購入等を目的とした資金を集めるため、リターンを規格外のチョコレートにしたクラウドファンディングを実施します。
結果は見事成功。
「商品が規格外だろうと、そこにはっきりとした理由があれば、食べてもらえる」
ビジネスとしても十分に成り立つことを確認し、より社会に貢献できるソーシャルビジネスの道に奔走していきます。
モノではなく、思いを届ける
ロスの理由、作り手の思い、こだわりを丁寧に伝えることで、食品ロスを出しているメーカーのブランド毀損を起こさず、消費者・メーカー・を含んだ全ての人がハッピーになれるビジネスモデルを確立できていると、語ってくださいました。
作り手の思いなどを伝えるのには、EC事業で培ったスキルが活きていると言います。
ECと食品ロス。一見すると全く違う業種のように見えますが、根底にある考え方や使うスキルは同じで、そこに文氏の経営に対するぶれない信念のようなものを感じました。
第二部では二人からピッチプレゼンが行われ、文氏より強化改善点をフィードバックいただきました。
的確な文氏のコメントに、登壇者はもちろん、参加者も満足している様子でした。
イベントを振り返って
文氏の、SDGsやCSRに力を入れ、社会問題の解決に大きく貢献しながらも、EC事業で培ったスキルを現在の「ロスゼロ」の事業に活かすなど、巧みにビジネスを展開されている点にとても感心しました。
他業種と積極的にコラボするなど「ロスゼロ」の可能性は大きく、今後どういった展開を見せていくのか、注目していきたいと思いました。
生態会では、今後も毎月、スタートアップに役立つセミナーを開催していきます。
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